もう10年も前
私と母の写真です
そして10年以上温めてきた思い
グリーフケアをやりたい
悲嘆ケア
と言っても聞きなれないでしょう
大切な家族
友人
ペット
失った直後は葬儀やら片付けやらで
気が紛れているものの
落ち着いたところで
兄弟や子供たちは元の生活に戻り
ぽっかりと穴が空いた状態になる
急に喪失感に襲われ
孤独が不安に変わっていく
そんな経験をしました
母を看取った後
元々は母を引き取って一緒に暮らすはずだった場所へ
葬儀から1ヶ月後に引っ越しました
それから
訪問看護の仕事に戻りましたが
寝たきりの高齢者の女性を見ると
お元気な人を前に勝手に涙が出てしまう・・・(すいません)
そんな状態がしばらく続きました
私が訪問看護ステーションの所長をしていた頃
経営で頭がいっぱいで
看取りの件数を増やさなければ
スタッフの給料も払えない状態
土日も仕事
365日携帯電話を枕元に置いて仕事をしていました
看取りをすると
とても感謝してもらえます
ある日
一人暮らしの男性がお父さんを看取りました
その1週間後
夜中に何度か電話がかかってきました
その時疲れ果ていていた私は
電話に出ることもなくやり過ごしました
もし出てしまうと
他のスタッフもそれに準じて対応しなければいけない
もう契約は終わっている
彼には親戚家族もいる
だから大丈夫
自分に言い聞かせたものの
このことは私の看護師人生の中で一番の後悔となっています
グリーフケアは保険診療外となっており
いわゆる家族ケアとして
大きな病院だと相談室で専門のスタッフが行っているところもあります
森林セラピー®︎でグリーフケアができないか
ずっと考えていた事ですが
いろんな方にご参加いただくことを優先すると
やはりまだ気分が塞ぎ込んでいる方と
比較的元気な方とを一緒にご案内するのは難しいかなと
そんなことを思いながら
なかなか始められずにいましたが
私の世代もいよいよ親の介護や看取りなどを身近に感じる世代となりました
たまたま少し早く介護を卒業した私は
最近よく友人から親の介護の相談を受けるようになりました
大概は介護保険や医療保険といったサービスで解決できますが
グリーフケアだけはまだ取り残されている課題のようで
私は30歳で大学に入り
心理学を専攻し死生学を勉強
現在も大学のセミナーで勉強を続けています
そんな私も来年50歳
新しいことを始めるにはもういい加減いい年頃
写真の母は60代で病気が発症
すぐに認知症症状が現れました
最近になってハイキング仲間ができたと喜んでいた頃です
できるだけ外に連れ出し
ゆっくりと散歩をしていましが
半年後には寝たきりになりました
昔は教育ママで
私は勉強するのが嫌で嫌で
「なぜ、人はこんなに一生懸命覚えたものをすぐ忘れるようにできているのだろう」
そんなことをぼやいたら
「忘れなければ、嫌なことも一生覚えていることになるからでしょ」と
森林セラピー®︎でのグリーフケアは特別なものではなく
いつも皆さんに経験していただくように
頭で考えることを忘れる時間を作る演出
何かを見ているだけで人間の五感は情報を得ようとフル活動
だから
頭を使わない
そうすれば
その瞬間は辛いことも悲しいことも考えずに済む
四六時中
不安や悲しみでいっぱいの心は飽和状態となり
十分な食事や睡眠が摂れていないはず
忘れることはできなくても
少しずつ記憶から遠ざけて自分の心を休める時間を作ること
命日や写真を見たりすると
また涙することもあるでしょうが
時間の経過が少しずつ感情を穏やかにし
辛い過去を思い出す道のりを遠くしてくれる
なかなか新しい生活に踏み出せない方には訪問も考えています
まだ試行錯誤の中で始めた新しい挑戦
ちなみに
あまり参加者さんに自分が看護師だという経歴をお話ししないのは
意外と同様の職種の人が多いから
介護士さん
保育士さん
など
皆さん仕事のことは忘れてリラックスしにきているので
あんまり仕事を思い出すような話はしないようにしています、笑
そして
あえてその方の悩みの聞き取りをしていません
せっかく森に来たのだから
私の声ではなくて
普段の生活にはない
風の音や鳥の声
葉のそよぎや沢の音に耳を傾けてもらうと
すっきりしますよ
帰りの車の中や帰宅してからのお礼のメールの中で
その方の悩みや思いを聞くことがあります
嬉しい限りです
自信を持って森林セラピー®︎ができるようになってきましたよ
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